あわび漁解禁(7月1日)
輪島沖合の舳倉島、七ツ島近海などのあわび漁の解禁日。海士町の海女さんはウェットスーツ姿で海に潜る。あわび漁は午前9時から午後2時半までで、これが9月30日まで続けられる。
朝市の山野草(7月)
朝市といえば新鮮な海の幸、山の幸だが、それと並んで山野草などにも人気がある。種類としては、クマガイソウ・エビネラン・アツモリソウ・キンラン・ヤブラン・ヤブレガサ・アマチャズル・イワかがみ等山歩きの好きな人であれば馴染み深いものが、5〜600円前後で買える。いずれも近郷の山で採取したもので1年間ほど自宅で育ててから朝市に出すという。
しかしながら山野草が一般的になることによって、その乱獲による絶滅の危機や自然破壊を訴える声も聞かれる。
エゴ草天日干し(7月)
寒天の材料となる海藻として知られるエゴ草が名舟海岸や大谷内などで大量に採れ、港周辺の広場や堤防に干される。採り方は、早朝から沖合に出て竿に巻き付けて採る方法や、海岸に打ち上げられたものを小まめに拾い集める方法がある。周辺には強い磯の香りが漂い、干した様は、まるで一面に赤茶色のじゅうたんを敷きつめたようになる。
エゴ草は、完全乾燥し真水にさらすと白くなりそれを煮詰めると溶けて透明な水のようになって冷ますと透明のまま固まる。水菓子の材料やお祭りの料理として人気があるほか、そのまま醤油や胡麻だれを付けて食べてもおいしい。
西保のけやきトンネル(7月中旬)
主要地方道輪島・浦上線の下山町地区では、この時期通称“けやきトンネル”が出現する。
この一体は、けやきやもみじなどの雑木が道路両側に密生しており、海からの強風のため自然に木が曲がり道路を覆うような格好で約400m続いている。緑を映えるこの季節はうす暗いトンネルのようになり、「夏はひんやりして気持ちがいい」と、ちょっとした名所となっている。しかしながら、幅員4m程の曲がりくねった道の下は100mもある崖であり、見惚れてハンドルを切り損ねないよう注意が必要。
舳倉島の水上運動会(7月20日)
この日、漁港の一部をロープで囲んだ特設プールで、舳倉島名物水上運動会が行なわれる。これは、明治末期頃から続いている(鳳至小・上野台中)舳倉島分校の伝統行事で、この日ばかりは働き者の海女さん達もあわび漁を休み、島民約300人が競技や応援に汗を流す。
競技はリレー・水上玉入れ・たらい漕ぎレース・果物拾いなどがあり、泳ぎを得意とする島民だけにリレーは水泳大会を思わせる。
やっぱりァ輪島STAGE IN輪島(7月20日)
輪島青年会議所が主催に行なわれるイベント。アマチュアバンドや郷土芸能、各種イベントなど様々な催しが行われる。
《輪島青年会議所 TEL 22-1788》
袖ヶ浜海水浴場・キャンプ場オープン(7月20日)
海水浴場は約3万人・キャンプ場は約1万人のお客さんが訪れる。
海水浴場は8月14日まで、キャンプ場は8月31日まで開設している。
名舟大祭(7月31日〜8月1日)
御陣乗太鼓(S38.7.3県指定無形文化財)で有名な名舟の夏祭りが行なわれる。午後9時頃、キリコ(5本)が行進を始め、10時頃、奥津比口羊神社に到着、神事の後、神輿を迎え下の広場へ。10時40分頃神輿の海上渡御(舳倉島から奥津比口羊の神霊をお迎えする意味がある)と同時に御陣乗太鼓の奉納打ちが行なわれる。その後キリコと神輿が町中を練り歩き午前2時頃まで祭りは続けられる。
御陣乗太鼓は、天正5(1577)年、この地に攻め込んだ上杉謙信の軍勢を、男達が鬼面をかぶり、海藻の髪を振り乱しながらまるで狂ったように太鼓を叩き、見事追い払ったという伝説で知られる。この日は子供組、若衆組、本番打ちと叩かれる。(御陣乗太鼓は「扇面」・「でか面」・「夜叉面」・「ダルマ面」・「男幽霊」・「女幽霊」の6種類の面を付けた6人の男達により叩かれる。)
次の日は、午後2時から山車に乗った御陣乗太鼓を先導に神輿が御仮屋より還御。2時40分頃より海上渡御、同時に御陣乗太鼓の奉納打ち、3時50分頃祭礼終了。若衆による仁輪加演芸が行なわれる。
水無月祭(7月30日〜31日)
南志見地区5町(里町・尊利地町・小田屋町・東山町・忍町)のお祭。
夜9時頃各町内のキリコ(全10本)神輿(全5体)が動きだし、11時頃まで続けられる。しかし最近では人手不足のためキリコの
縮小化が進み、5間半〜6間(10m〜11m)あったものが4間(7m)になった。それでも御仮屋(中学校グランド)のところでそのキリコが10本も乱舞するのは見事。
次の日は午後3時より海岸、住吉神社、その後各町内に帰り3回もの神事を行い、神社に帰り祭りは終了する。